ヒューム「ベルグソンの芸術論」(2)/藤原 実
 
否定と同じようなもので、一種の自己矛盾である。」
「彼らは具象レベルに留まるために、論理や体系を拒絶して、事物が視覚器官に印象づけたイメージの粒子を直接的に書きとめることにした。画家が輪郭線を排除して点描法を工夫する。文学者は意識の流れや独白、モンタージュ、断想化などの技法を開発して、小説でも詩でもシンタックスの論理的構造化の志向を崩してしまう。」
        野中涼「歩く文化座る文化―比較文学論」:早稲田大学出版部


パウンドがそのイメージの詩学を確立するにあたって大きな示唆を受けたのが漢字と日本の俳句です。



落花枝にかへると見れば胡蝶かな



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