海辺の二処女/ミゼット
よくにたるめら
たぶん むかし
いっついの けものだった
ほら おぼえている
とぐちのうえの どうのそれ
あるひ てのなか
ぽきりとおれた
ふれてみたかった それだけのこと
けもののつぎは にれのきだった
おなじきの えだ となりあうそれ
あるとし あめのひ
くさって おちた
あらしはたえた けれど くさった
そのひのさいごを おぼえている
かさなりあって じめんにおちた
はじめてみたそら ないだくも
つぎは ちいさなくもだった
ほそい てあしを ひらいておどった
はっぽんのあしで
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