エメラルドグリーンの吐息/atsuchan69
古びた木製の扉を開けば、
クリスマスツリーのむこうに
ワインと満艦飾のジェノワーズ
細い蝋燭たちの揺らめく焔
ならべ置かれた料理とグラス
纏ったシルバーフォックスの束縛と重さ。
ファーの外套を脱がせて、
「ふさふさとした滑らかな感触だ
と云う。
すこし的はずれな言葉につづく、
「・・・・パラス・アテナ/遥か時を超えて
クリムトの視た女、それが君さ。
等と私を迷路に誘う 台詞・・・・
愛撫と、
彼だけの言葉
そして彼だけのキス
光沢のあるカバーに覆われた
ベッドの秘密
やがて絹のベールを外して
さらさら
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