夢から考える「無意識の感情」/結城 森士
 
怖」という信号を作り上げてしまう。そして人間の感情は信号に従って「怖い」と感じる。その次の段階でようやく対象物に対して恐怖を知覚するのである。つまり人間の感情は、全て脳が勝手に対象物に対して作り上げたもので、そう考えると最初から恐怖に該当する物事・対象などは存在しないのではないかとも思う。

次のような夢を見た。

1・僕は意味も無く突然悲鳴を上げてしまう。そしてその後、何者かが耳元で
  「考えてはいけないことを考えてしまったね」
  と囁いてくる夢。
2・夢の中で、何が怖いのか分からないまま逃げている。最後は何者かによって石像にされてしまった夢。

2の夢では、現実に布団の上
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