僕の初恋/愛心
だれながら家に帰ると
母さんから衝撃的なことをいわれた
「引っ越すよ!」
まっしろになった
とてもつらくなった
直に皆の耳にも
僕が引っ越すことが知れられた
時折凛は
僕の目の前で何かをいおうとした
凛を見ると離れるつらさで泣いてしまいそうで
すぐに目の前から逃げ出した
引っ越す日が来てしまった
見送りに来てくれた友達の中に
凛も混じっていた
僕は黙ってバスに乗り込むと
何も見ないように下を向いた
シャー バタン
バスが発車した
どれ位経っただろう
前の席で変な会話が聞こえた
「あの子なんのつもりかしら?」
「泣きそ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)