散文詩「パラダイス イン ミヤコ」/アハウ
道路。そう言っても時々思い出したように軽のトラックや耕運機が
通うくらい。スピードも20から30キロの速度で走っている。午
前中のさわやかさの中で車のスピードは眠っているようだ。車の運
転に集中するのではなく風景に溶け込みながらの運転だ。ゆっくり
ゆっくり走る。風景から自然から読み取るものは多い。時速30キ
ロはこの島では速い。そのスピードで走り楽園の鳥の声が車窓から
飛び込む。流れる風景と共にあらゆる方向から鳥の声がする。開け
放った窓から風が吹き込む。さわやかな風。木々の光と影。満たさ
れた朝日。確かに私は宮古で車を走らせている。それを実感するひ
と時だ。私は朝のドライブ
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