クラヴィ ヴィエイヤール/もも うさぎ
 
らなかった


愛の言葉はおろか 行為すらも


彼らにとって




何が できただろうか




そして その年の秋の終わりに





 クララは そっと 動かなくなった






クラヴィは 目から大きなしずくが


流れるのを そのままにしておいた


そのままにして

一冬を 越した



そのままにして 春になった





彼は


森の一番 大きな木を 小さな体で 切り倒した


そして それを材料にして 大きな木の箱を作った


それはクラヴィが中に5人ほど入れるく
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