獣の眠るかたわらで/atsuchan69
 

 と、虚空に木魂する


 淫婦のための紅い服を着た
首のないマネキンが飾り窓に立ち
巷に、今もなお殺戮は続けられて
 ああ!
獣の暮らしぶりといったら

 きっと今日も
誰かを犠牲にしなければならない
体液にまみれた嘔吐すべき日々が
酷く、穏やかな顔もつかの間
とっさに変わる形相/悪魔そもの/怒りもあらわに
 地上を這い回るかのような
低く呻く「うううう・・・・という響き
 ここは地獄だ、
  しかしまだ生きている

 そして生きのびた彼らから
 新しい「いのちは産まれた。 )))
 
 獣の眠るかたわらで筆をとる者がいる

 その瞳に映るのは、
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