詩友への手紙 〜僕とあなたの間に一篇の 詩 を〜   ’06・11/12/服部 剛
 
添える言葉を想い出
しています。 

  姿の無い 詩 は 
  いつもあなたの傍らに 
  少し寂しく微笑んで 

 先ほど僕は自分のことを寂しがり屋だといいましたが、それは、
誰もが心の内に秘めている「人間の哀しみ」であり、その「哀しみ
そのもの」が、誰もの胸の内で朧(おぼろ)な人の姿で現れるのを感じる時が
あります。「朧な人の姿」と「無色の人」のイメージは重なり、
「姿の無い詩」であるように僕は感じています。 

 「無色の人」とは、作者にとって実在する人物でしょうか?それ
とも幻想なのでしょか?頬を伝う涙をそっと拭ってくれる母親のよ
うな優しさを、この「
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