書く動力11/Dr.Jaco
異なる感覚の間を想像も絡めながら移行する、その「違い」というのは、時間的
な「順番」であったり、空間的な「隣」としての前後左右だったりするのだろう
が、成否は他人に仰ぐとして、詩を書くときに文字を置いていく過程はその位相
の展開を文字にしたいという欲求に他ならない。字は通じ合う者同志に決められ
た「順番」通りに置くしかないからだ。ただ、広大な景色を数人で目の当たりに
しているのと違い、文字にされた以上、それは「私」もしくは「貴方」のまだる
っこしいアメーバがくるんだ後排泄したものなのだ。広大な景色を見ている数人
は、まさにその時自らのアメーバに景色をくるんでいるのであるが、文字はそう
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