silent moon/いとう
 

だからスクールなんかに通えばもっと短期間で効率よく
女の子が寄ってくるという
じつはそんな程度なのだけれど
(と言ったら本業の人に怒られるけれど)
“ダンスの上手い人”というのはもう
才能だね才能という言葉でしか表現できない
簡単なステップでも表現力が全然違うのだ
別世界で踊っているのだ
というわけで
彼女は“ダンスの上手い人”に属していて
一番驚いたのは
耳が聞こえないにもかかわらず
完璧にリズムに合わせて踊っているという事実。
絶対音感じゃなくて絶対リズム感
ともいうべき素養
曲のリズムやテンポが変わっても
素直にクセもなく
その変化に入っていける

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