森の中で/ネコ助
 
合の良さと、苛立ちの表情
いつも相反する対称風景と立場
あたりまえの結果が出た結末。

そしてまた、冷たく冷えた石の丸みを枕にしながら
一人っきりの日々を噛みしめながら、思い出していた。
語り合う口と口、
笑いあう顔と顔、
ささやき会う唇と唇、
重なり合う胸と胸、
思い出せば楽しいことが多かった自信。
なのにあたりまえと省みる喪失。

こんな眠れない夜に見た、重ね合う胸と胸の夢。
願望の実現か、思い出の共有か、
夢を進めようと考えた途端、醒める夢、朝が来た。

元気のない踏みだしに、絡まる蔓草。
起きてもよぎる、夢の出来事、思い出される楽しい思い出。
変わる風
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