荒川洋治を読んでみる(三) 『ながあめの自治区を』/角田寿星
の世界です。
「寧夏回族自治区。その虚実に這いいる緊切なあまあし。」…全部「虚」だろ。荒川のウソつき。
少しだけ弁護もしてみましょう。
1)「ながあめ」は、ほんとうの雨ではない。
あれだけ「水」「水」と書いておいて、今さらそんなこと言うのはおこがましいんですが、例えば、世界を形成する物質としての水、長雨。作者の澄んだ心情を代弁する立場としての水、長雨。あるいは前述した西夏王朝、その文献、思い出のよすがとしての歴史の水、長雨。
…どーして読者が、作者の意図をそこまで汲んでやんなくっちゃいけないんだよ…思わずキレそうになっちまった…。
2)地図をよおっく眺めてみましょう。
き
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