ヒトとペットと坂東眞砂子/冒険野郎マクガイヤー
分以外の生物を養うだけの精神的かつ物質的余力があり、それ故、「ペット」を飼うという行為は人間だけに許された贅沢な行為だともいえる。
一方でこうも思う。はたして人間に飼われている動物は幸福なのだろうか?彼らは自らの現況を幸せだと感じているか?私のクワガタは幸せか?坂東の飼猫は幸せか?崖から落とされた子猫は幸せであったろうか?
これは私の考えであるが、様々な状況における挙動や脳や神経組織の大きさ、複雑さから鑑みて、おそらく彼らは自分たちが幸せであるとか不幸せであるとか、全く考えていないだろう。幸福や不幸という概念そのものが無いのだ。飼い主はペットが幸せであることを望むものだが、幸せについて
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)