ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
り抜けることができません。そこでアリスは考えます――「望遠鏡」のようにからだをちぢめることができたら!、と。そして、その後アリスははまさに望遠鏡からのぞく像がのびちぢみするように、大きくなったり小さくなったり、めまぐるしく変化します。
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当然アリスは何度も不安に襲われることになる。自分の体の大きさがそうしょっちゅう変わってしまっては、どれが本当の自分なのかわからなくなって、しまいには「わたしは誰なの?」という疑問に突き当たってしまった。
望遠鏡や顕微鏡の飛躍的な発達と写真術の開発というビジュアル革命に伴って、次々に登場したさまざまな「像」は、キャロルに哲学的問題を投げかけ、作
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