ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
意を促しています。Looking-Glass はキャロルの時代のカメラに使われていたすりガラス(ここに映し出されたさかさまの像が感光版に記録される)を意味する語でもあります。
さらに、ちょうど『鏡の国のアリス』が出版される数ヶ月前にキャロルは自分の写真スタジオを作っているのですが、彼はスタジオをあらわす Glass house というコトバを『鏡の国のアリス』の第一章のタイトル―― Looking-Glass house ―― にすべりこませているのです。
また『不思議の国のアリス』でウサギ穴に落ちたアリスは、ちいさなドアから見える不思議の国の美しい庭を歩いてみたいと思いますが、ドアをくぐり抜
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(8)