ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
「意味」と「私」からの逃走を試みることになります。
そして、このすべてを絶対化された「私」という一点に集中しようとするロマン主義的イメージに対する異議申し立てのさきがけとなったのがヒュームのイメージ論でした。
[われわれの]武器は、詩においては、構想力(ファンシイ)である」
「構想力(ファンシイ)の方が想像力(イマジネーション)よりも優っている
(ヒューム『ロマン主義と古典主義』訳]長谷川鑛平:法政大学出版局)
というヒュームの発言はロマン派を代表する批評家であり詩人であるコウルリッジ(1772-1834)の高名な「想像力説」を念頭
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