ヒューム「ベルグソンの芸術論」(1)/藤原 実
いう自身の問いかけに、ふたつの「切断」のコンセプトを提示しています。ひとつは「過去との切断」、もうひとつは「意味との切断」です。
そして、「記号表現=シニフィアンを記号内容=シニフィエに結びつける絆は恣意的である」というソシュール(1857-1913)の宣言を「意味との切断」の象徴的出来事と考えます。
{引用=
こうして、語のシニフィアンとシニフィエとの結びつきがいかなる内的法則性にももとづいてはいないと言い切ったとき、ソシュールは言語表現がその意味作用から独立して存在し得ることの可能性をさえ暗示していたのだった。
…なぜなら、この切断によって、言語記号が意味作用に拘束された不自由な記
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(8)