詩の魅力はどこからくるのだろうか。詩人とは彼の心のなかで感情をイメージへ発展させ、イメージそのものをリズムに適した言葉へと生育させて、感情を読み取れるようにするひとのことだ。眼の前をこれらのイメージが通り過ぎるのを見て、私たちの方は、それらのイメージがその言わば情動的等価物であったような感情を体験することになろう。 (ベルクソン『時間と自由』[訳]中村文郎:岩波文庫)