最終レレレのレッ!(付、遠州方言)/佐々宝砂
」「飽きる」「似る」等々、人間の意志に反して起きるかもしれないことがらは、可能動詞にできない。
非情物を主語にする動詞も可能動詞にできない。「雨が降る」の「降る」は可能動詞にできない。「光る」「要る」「有る」「燃える」「消える」「鳴る」「照る」「流れる」「乾く」などなど。こういうのは無理矢理「迷惑の受身」にできる……かもしれないけれど、とにかく可能動詞にはできない。
「れる」がつけば可能という法則が定着したとき、これらの言葉はどうなるのだろう。これらには「れる」をつけることができない、という意識は残るのだろうか。せめてその意識は残っていてほしい、と私は思う、言葉の変化は避けられないこと
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