ヴァンサン、夏の終わり/石瀬琳々
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カモガヤ? オオアワガエリ?
ああ 君に絡みつくのが見える
いつか君はあの子が好きだと言ったね
好きになっちゃ駄目だよと言ったね
僕たちの好みはおんなじだから
でも僕は嫌いだよ あんな女の子なんか
いつもミントの香りをさせて
スカートを風に舞わせている子なんか
あれは涙だった?
冷たい川底に流れていたものは
あの子の黒髪が絡みついてはなれない
僕は君がいればいいんだよ
僕のとなりで笑ってくれたらそれで
僕たちはいつも二人だったじゃないか
何をするのも一緒だったじゃないか
ずるいよ
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