荒絵/葉leaf
 
体がだるかった。さらに咽喉がひりひりするので、彼は自分が風邪をひいたことを確信した。勤務先に電話を入れて欠勤の旨つたえると、彼は時間を見計らって病院へと向かった。

西野が診察室に入ると、しばらくして患者が入ってきた。患者は体がだるく、さらに咽喉が痛いとのことだった。西野は患者の咽喉の炎症を確かめ、呼吸音に異常がないことを確かめて、患者に薬を処方した。この手の作業は今までに幾度となく繰り返してきたことだった。

西野は病院から帰宅してすぐに、医者に処方された薬を呑んだ。あいかわらず体はだるい。携帯にメールが届いたので見てみると上司からだったので、本文は後で読もうと思った。西野は患者の咽喉の
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