花子とおじいさん/チアーヌ
子しかいないのでした。
「花子・・・・」
「ブーブー!(おじいさん!好き〜)」
花子はつぶらな瞳でおじいさんを見つめます。
おじいさんはそれを見るたびに、丸々と太って優しかったおばあさんのことを思い出すのでした。
おばあさんは悪い病気にかかって、10年も前に亡くなってしまっていたのでした。
花子のことで悩んでいたのが悪かったのか、その一ヵ月後、おじいさんは心臓発作でぽっくりと死んでしまいました。
おじいさんのお葬式。親戚や、近所の人たちなど、たくさんの人がやってきて、家はとても賑やかで、みんな夜通しお酒を飲んでいました。
その賑やかな様子を、花子は不思議な気持ちで、豚小屋から見
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