白夜/霜天
を感じる
次に踏み込む右足に
重力はしっかりと答えてくれるようで
重さを感じる
まだ繋がっているという確信と
集中から逃れたほんの少しの眠気のために
頭を揺らいで、ほんのわずかのために
追い立てられているようで
歩いていくことを、白いものが混じる夜に
波が朝には帰って行きますようにと
夜の底に、街の底に、確かに重さを感じて
僕らはどうやら繋がっていけるらしい
爆ぜる、通り過ぎる風景の、音が
誰かのために、といったあたりで並行する議論は
どこにも何も付随しない、という確信めいたものを残して
終了する
歩くということ、の途中で目を閉じて
明ければまた夜だろうか
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