白夜/霜天
よく分からない、ということを
よく分からないだけ口にして
僕らはどのようにして、というようなことを
常に曖昧な部分ばかりを気にするために
ただ少し、西によって歩き続ける
ときどきに、冷ややかな夜に夏の空が混じって
激しく明滅する窓空の向こうで立ち止まったり
緩やかな蛍光灯の、夜闇の、薄皮のような光の中で
昔話を着込んで、ガードレールの上
落ちていきそうになる寸前の、その場所で踏みとどまっている
何のためにということを
歩くことは何のためにというよりも
誰のためにということを
それよりも
誰のせいで、といった事柄を
語り合って
ループ、し続けて
重さを感
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