続・親父の続き/虹村 凌
知っていた。
そして負け戦を望んでしてのける程の度胸は無い。
無難に生きていければ良いのだ。そう考えていた。
「自分が間違えて無いと思ったら最後まで戦え」と親父はいったが、
それをさせなかったのは親父だ。
徹底的なまでに俺は間違え、出来ない、駄目な奴だった。
そんな俺に親父は言い続けてきた。
「このままじゃお前はアウトローにしかならない。どうするんだ?」って。
どんどん俺は追い込まれてゆく。
親父は俺にアウトローになって欲しくないのは理解出来る。
しかし、親父の言葉は俺を責め続け、俺は戸惑い続けた。
今でも俺がツッパリや不良に憧れに似た視線を持つのは、
昔俺がな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)