続・親父の続き/虹村 凌
がなりたかった姿だからなんだと思う。
しかし憧れは憧れのまま、俺は成長した。
反抗期を迎える事もなく成長した。
反抗期が何か知らなかった。
もし俺が反抗をしていたら、何かを分かり合えたのだろうか。
…否、それは無いだろう。
俺と親父の考えは180度違うのだ。
50年間生きてきた親父の考えを、
21年間しか生きていない…親父の半分も生きていない俺が変えようがある筈が無い。
諦めでは無い。事実だ。
親父「自分が正しい」と思っている。全てにおいてそう思っている。
俺はそうは思っていない。それどころか「俺は間違った人間である」と思っている。
俺が「正解」である例はかなり稀な
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)