どうしようもないくらいに哀しい夕焼けのうかぶ空/atsuchan69
 

うつくしい女たちが
いやしい街の匂いに混じって点在した

ソフトクリームだの
蛸焼きだの
コロッケだの
音楽だの
濁声だの
 カレコレそれが
もう何十年も続いている

僕は吟遊詩人
 汗も疲れも日々のパンのためじゃない
風を感じて
耳に届かぬ声を聴き、
君を知り、
また別の顔の君を知り
 「サヨナラ」
その一瞬を
あえて傷つけるように刻み、
切りきざんだ日々よ!

ああ、その痛みはねぇ、
きっと僕のと同じさ
 僕のと同じ

そして誰にも変えられない
誰にも変えられないこの世界が、
手を変え品を変えながら
さりとて住めば都、
カレコレそ
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