続々々レレレのレッ!/佐々宝砂
ことだが、その日本語文法はやや単純化されている。一段動詞として統一された上一段と下一段の区別を復活してなお、例外や問題がいっぱいある。たとえば、「見える」「聞こえる」などの他動詞や自発の動詞をあのルールでは説明できない。また、「見る」「着る」など語幹一音の上一段動詞の使役形「着せる」を説明できない。ああもう面倒くさい、そもそも「活用」なんてものがあるからいけないのよ、活用なんかやめちゃいましょう。もっともっと単純化してしまいましょ!
という「単純化日本語」に関する文章を、先人が書いている。井上ひさしの戯曲『国語元年』。日本共通話言葉のために「聞くます」だのなんだの、わけはわかるが気持ちの悪い
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