続々レレレのレッ!/佐々宝砂
めてしまったのが、「ら抜き」だとも言える。
つかう人がどう思っているかは別として、「ら抜き」はただ「ら」を抜いているだけではない。「ら抜き」によって、日本語の文法は簡略化される。「られる」または"-areru"がついたら受身で、「れる」または"-eru"がつけばすべて可能の意味になる。「れる」「られる」に「受身・尊敬・自発・可能」の四つの意味が混在する今の状態よりずっと単純だ。たとえば、「ら抜き」でない場合に「食べられる」と言われても、意味は判定できない。「ライオンに食べられる」(受身)なのか「ピーマンを食べられる」(可能)なのか判断できない。しかし、
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