沢子、ぼくは何書いてんだろう/tonpekep
 

ギャンブルをしているだけの自分
旅をしているだけの自分
sexをしているだけの自分
美味いものを食べまくっているだけの自分
そして詩を書いているだけの自分と
分業制にしてみたい

展開すれば
日本語なんてひとつもないことに気づいた

江戸時代の船場のことなど考えている
船場には日本中の船が集まっていた
千石船は夢を搾取しつづけていたのかもしれない

荷が下ろされて
たくさんの夢が船場の蔵の中に蓄積される

船場は夢の重さに耐えきれず
あちこちで
大きな音を響かせては底を抜かした
夢は儚い

つゆとおち
つゆときえにしわがみかな
浪花のこともゆめの
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