未詩ということ/黒川排除 (oldsoup)
 
ろに未詩たる所以がある。未詩は未詩と名乗る限り完成を目指しているものではない。走っているバスがあり、その情景は明らかに提供されてはいるが、運転手も乗客も目的地がどこかということを意識してはいけないのだ。詩として書かれている限り存在していた圏域を打ち砕き、提示された真実に対する距離をさらに縮めようとする動きが未詩の在るべきところである。それを書き手も読者も意識しなければならない。書かれた未詩が時折酷く歪んだ文章であったり、意味を成さない日本語であったり、それが日本語ですら無かったりするのはその為だ。またわがままを言わせて頂けるなら、作者の意識は直感的なそれでなければならない。ありふれた言葉のつながり
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