アーカイヴド・私/umineko
 
詮はそんなもの。

詩作品を、こうしてネットに書き散らして、しばらくが経つ。好きな作品もあるし、いとおしい作品もたくさんある。でもたぶん、それだけ。誰かの記憶に残るかもしれない。しばらくは。でも、5年後、10年後はどうだろう。私の名前も存在も。ここにはいない。

おそらく。私の記憶は残らないのだ。誰の胸にも。「死んでも覚えていて いいですか」ってあなたは言った。いいですかって、とんでもない。こっちが頭を下げて頼みたいくらいだ。でも私たちは知っている。それはかりそめでしかないことを。

私は消えていき、あなたは忘れていく。それがいったいなんだというのだ。街は消え、星が消える。それだけのこ
[次のページ]
戻る   Point(2)