死ぬまでにしたい10のこと/朽木 裕
に心を奪われてしまったのだ。境界を崩す風や雨、そして弾痕、がじゅまるの木。ひかりがとても美しくて、祈りがとても純粋で。死ぬまでに絶対に観たい景色だ。観たい、というよりはあの中に溶け込みたい。あの建築物の中に存在したい。そして自分と世界の境界を崩したい、と強く望む。ロバート・キャパが最期にみた風景を探したいし、市ノ瀬さんの墓前に静かに佇みたい。たとえ地雷を踏んだとしても。それくらいこの想いは真剣である。
8.本を少なくとも10冊は出版する。
10冊とは大きく出たな、と自分でも思うのだが、表現することは本当に、心の底から楽しいことなのだ。お金があれば幾らだって出したいのだが1冊目の出
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)