(はゆ)風の思慕 −加藤大次郎に−/クリ
雷した 死ぬところだった 今度は注意しよう
接地は完全にしとかないと 人間は100Vでも逝くのだから
さて僕が何故命を失わずに済んだか というとそれは紛れもなく
原田大二郎が偶然通りがかって僕をピックアップしてくれたからであり
さらにその時彼は偶然にもコーナーで減速していたから なのである
なんという幸運
一言だけ愚痴を言わせていただければ ケツが痛かった ということ
命ひとつとリーバイス一着破損及び尻裂傷は比較するに値しない
帰宅して、僕の顛末について別れた彼女と一悶着あった
もし第一戦目が日本で開催されなかったら 僕は死んでいたか否か について
「もし」は無駄な推理
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