島の自由のひとりのわたしの誰?/黒川排除 (oldsoup)
された不在通知の手垢を影として飛ぶ人間を伏せ字のように失われた発音で、
確かに商標の取り付けられた旗は列をなしながら山の方へ向かっていったがそれらがすべてそのようにしていたとしたら、使われていない廃村の水道の前で永遠に手をこすり続けることも影を踏みつけることも鳥を捕まえて焼くことも焼き鳥を食うこともそれらを貫く串を作ることもすべては墓を作ることに繋がっているのだ
として、霊魂が波間に揺れているのを傍観しながら空いている手を掻き集めひとつの墓を作ることもやぶさかではない
極寒の地でかつてそうしてきたことを今更実践することもやぶさかではない。
あたたかな光を指の間に誘い込み握ると冷たい体にも幾
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