ヴィーナスの誕生 ☆ /atsuchan69
{引用=
なぜか生き延びて、
帰宅すると
既に ことばが在った
このことばに アソビ半分 というよりも、
理由のない つよい衝動によって
試みに 瞼を閉じ 映りつづくことばの像を消すと、
寂しくひろがる 砂塵の 自由気ままなキャンバスに
虹の滲みが ぼんやりと たえまなく変化し
あらわれては消え、ふたたび 波紋をひろげては、
つかの間に永く ここちよい余韻を残した
やがてそれはカタチを伴って
エロく美しい 裸のイメージが生まれた
そしてイメージは、鮮やかな光彩を放ち、ついに 声を発した、
「自らの様式に閉籠もる、ひとごろ
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