【物語詩】龍の女帝〜Serve my Lord, Solitary/AKINONA
な崇拝者であろうと 従順な下僕であろうと
そして そなたの住まうこの壮麗な宮処(すまい)は
螺旋の如く下界から聳え立つ
ぬかずかねばならぬ 至上の美の座すその足下に
この世ならぬ美を奉納するために
だが ありふれた美酒など
そなたの前にはただの水に等しいであろう
ならば捧げ持とう かのユダヤの王女も口にした
凍れる血のように紅き美酒を
ただその赤き唇へ運ぶために
そして ありふれた薔薇もまた
そなたの前には無力であろう
ならば探しに行こう この世の果てまでも
燃える氷のように蒼き薔薇を
ただその白き指先へ運ぶために
そなたに傅くことこそが
我が至上の喜び
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)