Cats/みつべえ
でしまった。
それからというもの、飼い主が留守にする日は、エカテリナも必ず外出して、近くの日だまりでごろごろして過ごすのであった。
さて「体がうずいて男が欲しくなる時季がくると」、メスはオスに「とってもいい匂い」を放ちはじめる。あまつさえ、その匂いをあちこちのものに擦りつけて歩く。それに誘われて方々からオスネコが求愛に集まってくる。血統書つきのエカテリナにとってもそれは例外ではなかった。ガボもその匂いにつられて足しげくエカテリナのもとに通うオスたちの一匹。しかも、彼自身は知らなかったが、ガボはエカテリナのお気に入りナンバーワンであった。
(あのポエムキャットは今日も来るかしら。自作の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)