坂下さん/MOJO
は言う。だけど、あの女の子の態度はちっとも、些細、ではないではないか。
カローラバンは再び東金ホームセンターに向かった。
ホームセンターから与えられた納期は二日間。作業が順調に進めば今日の夕方には完了する。例により、ぼくは虎ロープを張り、作業場を確保する。ケレン棒でザクザク古い床材を剥がし、埃が舞い上がらないように如雨露で水をまく。ほうきで塵を掃いた床に坂下さんが接着剤を塗り、黒川さんが新しい床材を貼ってゆく。ぼくら三人は黙々とその作業を繰り返した。ふと気づけば、いつの間に例の女の子が近くにいる。やはりこれは何かあるに違いない。
昼食は昨日と同じ店に入る。僕はモツ煮定職を注文し、昨日黒
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