詩人の日曜日/モーヌ。
病窓の 最後の 一枚の 葉っぱ
とは ちがう 美しい まだらな 編み物の
精緻な 空間が 午前の ひかりの なかで
なごやかな シラブルに 響くのを とおく 聞いた
忘れていた きょうは 日曜日
きみは はやく ぼくの 病室に 来て くれる
外の かおりを たくさん つれて
公園の 噴水の 水しぶき を
メトロの 振動 を
市場の 喧騒... そんな 魚や 野菜や くだものが
バスケットを 弾んで 転がって 黙って ゆく
静まる 繭に また もぐりこむ ひとつの シラブル...
“
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