アモルファス、ピンクサーモン/カンチェルスキス
 
顔したフランシスコザビエルもきっとそうだったんだろうよ」
「サンフランシスコ!」とビーグル犬。30000試合連続出場的に。
 男が何か言おうとした。
「四フランシスコと言い換えるのはよせ!」とおれは言った。「そいつはきっと苦い経験になる」
「いいんだよ、ぼくは。どうせ酢コンブオンリーの暮らしがこれから先も続くんだよ。金属バットで干したふとんを一心不乱に叩いても、別にいいだろ?ぼくの巨乳はちっちゃくなんかなりゃしない。四フランシスコ」
 男は涙目になってた。そこに夏から蝉とカブトムシとクワガタが集った。樹液か、なんかに近かったんだろうと思う。
「前が見えない。まるで夜にサングラスをかけて
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