蒼送/霜天
 
想いはどこへ連れて行こう
涙はどこで手放そう
忘れられないことばかりを持って
僕らは何度もここに生まれた

円く繋がった道を歩こう
いつまでも終われない街を抜けよう
ガードレールの上で両手を広げながら
舵取りはいつでも君の出番だった

想いをどこまで連れて行こう
泣いたらどこで別れよう
空色の封筒と便箋を買って
晴天に隠せば見つからないから


ここにこうして言葉を並べて
伝える言葉はどこで探そう
投げ捨てたことでも、いつか誰かに
使われるのなら、それはそれで


想いはどこへ伝わるだろう
言葉はどこで行き詰まるだろう
ただ長い直線でバスを待つような
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