蒼送/霜天
うな
置き去りにされた夢をいつも思い出すから
また
悲しさを答えよう
また誰かが戦い始めるのを
僕らは黙って見ているだろう
何を伝えるはずだっただろう
また別れる、物語を語って
何度目かの夢にもう一度眠ろう
君たちは静かに戦争を始める
僕たちは涼しい呼吸で派兵される
いつか帰る夕暮れに
振り分ける言葉を考えながら
また、悲しさを答えよう
世界が水没する前に
蒼を送ろう
蒼を送ろう
まだ守れない花言葉に
繋がる夢を見る人に
蒼を送ろう
まだうつむく部屋の中から
君の声が突き抜けていくように
ここに、蒼を送ろう
想いはどこまで行けるだろう
涙は零れてもいいだろう
僕らは何度もここに生まれた
伝えていける日のために
ただ蒼を、ここに送ろう
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