グレート・ノベンバー おわり/長谷伸太
 
を降らせました。それでもノベンバーはわらいながらしゃべります。
 「はい。どっちでもいいことです。幸せなんです。今」
 「でも、おまえもう、動けないじゃないか。」
 「ヒョ、動けません・・・。わたしは、ここで土になって、そこからきれいな、いろん
な花が咲くのでしょー。いろんな色、におい、わたしは、地球になるのですよー」
ノベンバーは、少し、遠くのほうを見ました。
 「クリスマスにお菓子食べようって、年越しそばも、初日の出も、約束したじゃないか」
 「そうです・・・。ああ、それだけは本当に残念だ・・・とても、素敵なんだろうな。
ホントに・・・。わたし、日の出、ここで十回見ましたよー・
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