2つの景色/
 
す色と やまぶき色と
    銀では無い ねずみ色の

    とどまるだけの 物憂げな
      小さなレモンのプリントだった

      なれきって 飽きが過ぎたら
        もう 離れられなくなった



   田舎みたいな安らぎは無くて
    ネオンの海を 見下ろすような
    あきらめと 変化を嫌う
      廃れた大衆意識の波間を
     一人で ゴミのように
               漂っていた

    気をぬけば
      メガネの先すべて
      二重に ぼやけて

   そっか これが現実なんだなって

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