2つの景色/
 

     何か違うよ と
             動かなかった。


    ヒトにはカタチが在り
   易々と 変えられるものでは無いと
    わかっていたのに言われた気がして
    バカみたいに つらかった

   頭の中 虚しさで埋まって
     溜め息が 大きく ひとつ
     また ひとつ

     元に戻って 寝そべって
    光射す障子に こうべを垂れた


   そこには アメ玉が ひとつ
      寂しそうに 光っていた
      包み紙の模様が
        この場所を 物語っていた


      うぐいす色
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