LIFE/朔良
 
、あなたがいや、あなたがあなたであることがいや。結局のところ生活の醜悪さに目を向けることもあなたはしなかったし、私たちの幸福で醜悪な生活がもっと醜悪な生に支えられてるって事だって知らなかったんだと思う。時給五ドルでバイトを二つ掛け持ちして睡眠時間一日四時間のシングルマザーのわんさかいる自由の国の御伽噺や真っ赤な旗の国の絶望的な活気や八十年代の私たちの国の素晴らしさや、政治家やテクノクラートや企業家やアントレプレナーや一切合財のものは別に対立してるわけじゃなくて全員同じあなのムジナ何だと私は思う。あなたはその類のものにばかり注目して悲観したり妙に熱くなったりしてたけど、それってすごく機械的でくだらな
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