小熊秀雄に学ぶ その1 /降旗 りの
 
怖ろしい言葉を」     小熊秀雄    

頭を掻きむしって
詩をかく時代は去った
立派な発声法によって
生きた人間の呼吸を吐け
友よ、
労働者詩人よ
詩の古い形式を理解しろ
だが信ずるな
僕はあいつらの
貞操をコヂあけて
砂をぶち込んでやった
真理でもないものを
真理だと堅く守っていたものにとって
君達も僕のように
暴力者となったらいい
うんと怖ろしい言葉を吐くのだ
たえがたい悲しみを
痙攣的な憤怒を
立派に整理して
吐露することが
科学的な新しい詩人の役割だ
可愛い雀斑の娘が
私達の傍にやってくるだろう
魅力はもうあいつらにないから
あいつ
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