砂時計の刻印/風涼
 
何も変わらぬ終焉に 気落ちするなと言うのが無理だ

頑固な砂時計 奴は契約の番人であり執行人でもある
知識の泉に雨が降り 底なし沼に変わる直前だった
その砂達が急速に萎縮 同時に穴をきゅっと締めた
不思議と笑ってしまった なるほどそう言うことかと

終焉が訂正されることはないが 砂の量に決まりはない
大きな川も小さな河川も 枯れる時期には変わりない

そうと決まれば話は早い 方向は適当に全力で走るだけ
心の成長とともに 知識の泉も大きく澄んだものとなる
いつしか大切な友を得て恋を知り そして別れを知る
喜びも悲しみも 全ての想いに奴は繊細な反応を見せた

終焉のとき 
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